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2025年6月の異常気象 「地球が沸騰している!?」

カーボンニュートラル

2025年6月、日本列島は記録的な暑さに包まれました。気象庁の発表によると、全国の月平均気温は平年(1991年~2020年の平均値)より+2.34℃高く、1898年の統計開始以来、6月としては過去最高を記録しました*1 。特に北日本では偏西風の流れが平年より北に位置したことにより、暖かい空気に覆われたことで、晴天が続き、日照時間も平年比143%と異常な多照となりました。

平年との気温差

 

20256月の異常気象は日本だけでなく、ヨーロッパやアジア各地でも報告されています。ヨーロッパでは、スペイン南部では46℃と記録的な暑さが観測され、フランスでも40℃を超える猛暑日が続きました。このような猛暑によりヨーロッパ各所で山火事や熱中症による被害が拡大しています。

インド北部やパキスタンでは、6月初旬から続く熱波により、気温が50℃近くに達し、電力供給や水不足が深刻化しました。また中国南部の貴州省や広西チワン族自治区では、豪雨による洪水が頻発し、数万人が避難を余儀なくされました。

これらの現象は、地球温暖化の進行がもたらした結果とも言えます。国連事務総長アントニオ・グテーレス氏は、2023年に『地球が沸騰している』*2と警鐘を鳴らしましたが、この発言が具体的に示す危機的状況が今、私たちの目の前に迫っています。私たち一人ひとりの選択が今後ますます重要になってくる、と言えるのではないでしょうか。

地球

 

*1・・・気象庁発表データ

https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/jun_jpn.html

*2・・・ 2023年727IPCCにて

原文:"The era of global warming has ended; the era of global boiling has arrived."